anehako’s diary

ノート代わりの下手な駄文を書き連ねています。書き替えも頻りで、

松沢日記 35

松沢日記 35

その環水タンクが突然、満水警報を頻発するようになった。タンクは当然内容積が決まっているからドレンが入る量は変えようがない。大概は満水になっても、上部のオーバーフロー管で外部に流れ出て行くから早々心配はないが、それでも監視室の警報はリセットしないと鳴り止まない。何にせよどの警報も心穏やかにはやり過ごせない。だからといって電気信号の伝送を切るわけにも行かないだろう。原因を見つけるまではなすすべがないのだ。

 タンクは高温や一定の上下のレベルになれば警報が鳴るようになっており、そうした常態からの逸脱があると、即座に私たちに知らせるセイフティ機能が付いている。水位探知はフロートや電極棒のセンサーが働いている。特に減水になると稼働中のボイラー給水に支障をきたすので、必ず現場に行ってその原因を突き止めなければならない。なぜならボイラーの異常低水位は「から釜」といって、大きな災害につながることもあるからだ。

 さて、戻りの環水が多くなった理由はなんであろうか?タンクから送り出されるボイラー側に異常があって、その消費する水量が減っているのだろうか?しかし、ボイラーの状態もいつもとかわらず、そのタンクからボイラーに環水を取り入れる給水ポンプにも変化は認められなかった。もしかしたら、満水減水の水位を測る水位センサー、ここではタンク内の水位電極棒だが、それに不具合が発生しているのか?しかし、これも異常らしきものは何も見つからなかった。

 するとタンクに入る側に問題があることになる。環水タンクの上部にはたくさんの配管が集中しており、各所から流れてきたドレンが天井より結構な量を降水している。ひょっとしてこの配管のうちのどれかが、通常よりも多いドレンを流しこんでいるのかもしれない。あるものは天井配管を伝って、あるものは暗渠の中を一本の配管に導かれて遠くここまで還ってくる。それで一つずつ調べることにした。

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