地下鉄広尾駅を地上に上がったところの交差点を、そのまま東の方角に少し歩くと、南部坂下という地名にさしかかる。江戸時代、このあたりには盛岡藩主南部美濃守の下屋敷があったという。坂は険しいながらも見通しが効き、五分も歩けば登りはすぐに尽きる。…
ほむら 彼との逢瀬はいつも夢のように過ぎ去ってしまう。密(みそ)かごとには違いはないが、あんなにも会いたくて待ち遠しかった、喜びの頂に向かって待ち焦がれる長い煩悶の日々が、たった一夜で跡形もなく流れ去り、こうしてまた、けして実ることのない未来…
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